有効・無効を切り替えられる iPhoneショートカット自動化の作り方
iPhoneの低電力モードは便利ですが、状況によっては自動で解除されることがあります。 そのたびに手動で戻すのは面倒です。
そこで今回は、
- 低電力モードがオフになったら自動で再度オンにするオートメーション
- その機能を有効・無効で切り替えるショートカット
を組み合わせる方法を、ブログ記事として分かりやすくまとめます。
この構成では、このiPhone内 に置いた隠しファイルをフラグとして使い、
自動再有効化を動かすかどうかを判定します。
切り替え用ショートカットは .lowpowermode-enabled と .lowpowermode-disabled を切り替え、同時に低電力モード自体のオン・オフも実行する作りです。
また、自動再有効化用ショートカットは .lowpowermode-enabled を確認し、条件を満たしたときだけ低電力モードをオンに戻し、通知を表示します。
この記事でできること
この記事の手順どおりに作ると、次の2つが完成します。
1. 切り替え用ショートカット
このショートカットをタップすると、
- 自動再有効化を有効にする
- 自動再有効化を無効にする
の切り替えができます。
内部的には、このiPhone内 のフラグファイル名を変更して状態を管理します。
有効時は .lowpowermode-enabled、無効時は .lowpowermode-disabled です。
2. 自動再有効化ショートカット
こちらは、低電力モードがオフになったときにオートメーションから呼び出されます。 ただし、有効フラグが立っているときだけ低電力モードをオンに戻します。
3. 個人用オートメーション
最後に、低電力モードがオフになった瞬間に、自動再有効化ショートカットが走るよう設定します。
この仕組みの全体像
動作の流れはシンプルです。
- 切り替え用ショートカットで有効・無効を変更する
- 状態はフラグファイル名で保存する
- 低電力モードがオフになる
- オートメーションが起動する
- 自動再有効化ショートカットがフラグを確認する
- 有効なら低電力モードをオンに戻す
ポイントは、オートメーション自体は常に置いておき、実際に動くかどうかだけをフラグで制御することです。 これなら、毎回オートメーションを編集する必要がありません。
事前準備
まずはフラグ用のファイルを用意します。
保存場所
保存場所は 「このiPhone内」 を使います。 アップロードされたショートカット定義でも、ローカルストレージを参照する構成になっています。
作成するファイル
次のどちらか一方を作っておけば始められます。
.lowpowermode-enabled.lowpowermode-disabled
最初から自動再有効化を使いたいなら、.lowpowermode-enabled を置いておくのが分かりやすいです。
注意
ファイル名は完全一致が必要です。 スペルが違うと、判定も切り替えも動きません。
1本目:有効・無効を切り替えるショートカットの作り方
まずは、再自動化機能のオン・オフを切り替えるショートカットを作ります。
このショートカットの役割
このショートカットは、現在の状態を見て次のように動きます。
.lowpowermode-enabledが取得できたら →.lowpowermode-disabledに名前変更 → 低電力モードをオフ- 取得できなければ
→
.lowpowermode-disabledを取得 →.lowpowermode-enabledに名前変更 → 低電力モードをオン
つまり、フラグ切り替えと低電力モードの切り替えを同時にやるショートカットです。
作成手順
1. 新しいショートカットを作る
ショートカットアプリを開き、新規ショートカットを作成します。 名前はたとえば次のようなものが分かりやすいです。
低電力モード自動維持 切替低電力自動再オン 切替
2. 「フォルダからファイルを取得」を追加
最初のアクションに 「フォルダからファイルを取得」 を追加します。
設定内容:
- 保存場所:
このiPhone内 - ファイルパス:
.lowpowermode-enabled - 見つからない場合にエラー: オフ
3. 「もし」を追加
次に 「もし」 を追加し、条件を次のようにします。
- ファイルが任意の値なら
この条件は、.lowpowermode-enabled が取得できたかどうかを見るためのものです。
4. 条件を満たす場合の処理
もし ファイルが任意の値なら の中には、次の2つを入れます。
- 「ファイルの名前を変更」
.lowpowermode-enabled→.lowpowermode-disabled - 「低電力モードを設定」 オフ
これは「現在は有効だから、無効に切り替える」処理です。
5. 「それ以外」の処理
それ以外 には、次の流れを入れます。
- 「フォルダからファイルを取得」
.lowpowermode-disabled - 「ファイルの名前を変更」
.lowpowermode-disabled→.lowpowermode-enabled - 「低電力モードを設定」 オン
これは「現在は無効だから、有効に切り替える」処理です。
このショートカットの完成形
完成すると、ボタン1つで次の動作が切り替わります。
- 有効 → 無効
- 無効 → 有効
しかも、フラグだけでなく、低電力モード本体の状態もその場で合わせて切り替わるので、使い勝手が良い構成です。
2本目:低電力モードを自動で再有効化するショートカットの作り方
次に、低電力モードがオフになったときに、自動でオンへ戻すショートカットを作ります。
このショートカットの役割
このショートカットは、フラグが有効状態かどうかを確認し、 有効なら低電力モードをオンに戻します。
処理の流れは次のとおりです。
.lowpowermode-enabledを取得するもし ファイルが任意の値ならで判定する- 条件を満たすなら低電力モードをオンにする
- 通知を表示する
通知タイトルは 「低電力モードをオンに戻しました」 です。
作成手順
1. 新しいショートカットを作る
名前はたとえば次のようにします。
低電力モードを再有効化低電力モード自動復帰
2. 「フォルダからファイルを取得」を追加
最初のアクションに 「フォルダからファイルを取得」 を追加します。
設定内容:
- 保存場所:
このiPhone内 - ファイルパス:
.lowpowermode-enabled
3. 「もし」を追加
条件は次のとおりです。
- ファイルが任意の値なら
つまり、.lowpowermode-enabled が取得できたときだけ、後続の処理を実行します。
4. 条件を満たす場合の処理
もし の中に以下を入れます。
- 「低電力モードを設定」 オン
- 「通知を表示」
タイトル:
低電力モードをオンに戻しました
これで、有効時だけ自動復帰するショートカットになります。
個人用オートメーションの設定方法
ここまででショートカットは2本できました。 最後に、自動再有効化ショートカットをオートメーションから起動するよう設定します。
手順
1. ショートカットアプリで「オートメーション」を開く
画面下部の 「オートメーション」 タブを開きます。
2. 個人用オートメーションを新規作成
「個人用オートメーションを作成」 を選びます。
3. トリガーを「低電力モード」にする
候補の中から 「低電力モード」 を選びます。
4. 条件を「オフになったとき」にする
ここは重要です。 低電力モードがオフになったとき に動くよう設定します。
5. 実行内容に「ショートカットを実行」を追加
アクションとして 「ショートカットを実行」 を追加し、 先ほど作った 「低電力モードを再有効化」 を指定します。
6. 実行確認をオフにする
必要に応じて、
- 実行の前に尋ねる をオフ
- 実行時に通知 を好みに応じて調整
しておきます。
これで、低電力モードがオフになるたびに自動再有効化ショートカットが呼ばれるようになります。
実際の使い方
運用方法は簡単です。
自動再有効化を使いたいとき
切り替え用ショートカットを実行します。
.lowpowermode-disabled→.lowpowermode-enabled- 低電力モードもオン
という状態になります。
自動再有効化を止めたいとき
もう一度、同じ切り替え用ショートカットを実行します。
.lowpowermode-enabled→.lowpowermode-disabled- 低電力モードもオフ
になります。
つまり、1本の切り替え用ショートカットだけで運用モードを変更できるわけです。
この構成のメリット
オートメーションを触らずにオン・オフできる
通常、オートメーションを一時停止したいときは編集が必要です。 この方法なら、切り替え用ショートカットを押すだけで済みます。
状態管理が分かりやすい
有効か無効かが、フラグファイル名で明確です。
.lowpowermode-enabledなら有効.lowpowermode-disabledなら無効
というルールで判断できます。
構成を拡張しやすい
この方式は応用も容易です。 たとえば次のような拡張が考えられます。
- 通知内容を変える
- 特定の時間帯だけ再有効化する
- ログをファイルに記録する
- 特定の集中モード中だけ無効にする
注意点
フラグファイルの場所は揃える
切り替え用ショートカットと自動再有効化用ショートカットで、 同じ保存場所を参照していることが前提です。 片方だけ別フォルダになると動作しません。
ファイル名は正確に入力する
使う文字列は次の2つです。
.lowpowermode-enabled.lowpowermode-disabled
大文字・小文字や記号の違いがあると認識されません。
通知が頻繁に出る可能性がある
自動再有効化ショートカットには通知アクションが含まれています。 低電力モードが頻繁に解除される環境では、通知がやや目立つかもしれません。
まとめ
この方法は、iPhoneのショートカットだけで
- 低電力モードがオフになったら自動で再オン
- その機能を手元のショートカットで有効・無効切り替え
を実現する構成です。
技術的なポイントは、 「フォルダからファイルを取得」 でフラグファイルを読み込み、 「もし ファイルが任意の値なら」 で有効状態を判定している点です。 切り替え用ショートカットはフラグの名前変更と低電力モード切り替えを担当し、再有効化用ショートカットは有効フラグがあるときだけ低電力モードをオンへ戻します。
単に「自動でオンにする」だけでなく、 必要なときだけ使える運用性まで含めて作れるのが、この仕組みの利点です。